「もったいない」で残るもの
ー大切にすることと、前へ進むこと
◇娘の断捨離
家には思春期の娘がいます。
時々思い立ったように、部屋の断捨離をしています。
先日も模様替えをして、
ゴミ袋いっぱいに着なくなった服をまとめていました。
そして遠慮がちに言いました。
「ママ、この服、もう着ないかも…」
その言葉には、
“せっかく買ってもらったのにごめんなさい”
そんな気持ちが込められているように感じました。
1年前はとても気に入っていた服。
毎日のように着ていた服。
でも今の娘には、もう合わない。
好みが変わる。着たい服が変わる。
出かける場所も変わる。だから新しい服が欲しくなる。
それは成長なのだと思います。
その姿を見ながら、
自分はどうなんだろう?と思いました。
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◇大人を縛る「もったいない」
大人だって、趣味は変わる。
好きなものも変わる。着たい服も変わる。
でもその時に、
一番先に出てくるのは
「もったいない」という気持ち。
「せっかく買ったのに」
「高かったのに」
「まだ使えるのに」
「またいつか使うかもしれない」と
過去に感じた価値を手放せないまま、
人生の代謝が滞っているような気がしました。
大人は自分のお金で服を買うから
もったいないと思うのも当然ですよね。
けれど、もう少し、いい意味で
「欲張りになってもいいのかもしれない」
そんなふうに思いました。
服を手放した後の娘は、
とても晴れ晴れとしていました。
人は変わることに、
なんとなく後ろめたさを感じるのかもしれません。
今まで大切にしてきたものを手放す時、
どうしても痛みが出てきます。
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◇手放せないのは物だけじゃない
私たちがなかなか手放せないのは、
物だけじゃない。
例えば、人間関係もそうですね。
もうとっくに卒業しているのに、
まだ頭の中に残っている人。
思い出しては、
懐かしさに浸っている出来事。
旦那とケンカした時に
連絡を取れたくなる元カレ。
それに比べて、
冷蔵庫の野菜はわかりやすい。
期限が過ぎて傷んだら、
茶色くなったり変な匂いがするから
捨てられるんです。
でも自分の握りしめているものは、
野菜みたいに腐らない。
だから気づかない。
けれど、もしかしたら、
とっくに今の自分には合わなくなっているものもあるのかもしれません。
そう思ったら、
もっと身軽になれる気がしました。
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◇成長のために手放す
“もったいない“
“申し訳ない“
“なんだか悪い“
そんな気持ちは、
時々私たちの成長を止めます。
時間も。お金も。
人付き合いも。生き方も。
大切にすることは大切。
でも、
「もういらないな」
「もう合わないな」
そんな自分の感覚を大切にすることも、
同じくらい大切なのだと思います。
そして案外、
それが一番の節約なのかもしれません。

