「私ばっかり」と思う時
〜家事も家族も大嫌いになった日〜
ゴミ出ししなきゃいけない。
子どものオムツがなくなりそう。
明日の朝のパンを買ってこなきゃ。
あ、冷蔵庫の中もぐちゃぐちゃだ…。
なんでこんなにやることがあるんだろう。
そして、なんで私ばっかりなんだろう。
家族を見ていると腹が立つ。
「ちょっとは手伝ってよ!」
そうやって怒りをぶつけて、
あとで自己嫌悪になる。
子育てが始まってから、何度もこの繰り返し。
溢れるイライラを感じながら、猫のトイレを掃除していると、
こんな思いが出てきた。
「自分の調子が良い時は、
こんなふうに思わないのにな」
気持ちに余裕がある時や体調が良い時。
「私がやる!」と張り切って、
家事も育児もこなしている自分がいる。
家族のために家の中を整えることも、
子どもと過ごす時間も、
その時は幸せだ。
でも今日は違う。
家事が敵に見える。
家にいるとご飯を作らなきゃいけない。
着替えると洗濯物が増える。
「私の仕事を増やさないで!」
「どこかへ行ってしまえ!」と内心思っている。
ーーー
「これ以上ムリ!」
その日は、朝からいろんなことでストレスがかかっていた。
これもやらなきゃいけない。
あれもやらなきゃいけない。
そんな時、ふと猫のトイレが目に入った。
猫砂がこんもりしている。
いつもなら、「あ、掃除しよう」と思える。
猫砂を替えるくらい、本当は3分でできる。
でもその日は違った。
心がいっぱいだった。
やらなきゃいけないこと。
気になっていること。
終わっていないこと。
いろんなものが積み重なっていた。
そんな時に追い打ちをかけるように、
猫砂が目に入った。
それが最後のきっかけだった。
「私ばっかり!」という気持ちが溢れてきた。
自分の許容量を超えたような気がした。
本当は家族も手伝ってくれている。
ありがたいなぁと思うこともたくさんある。
でもその日は、
「もう無理」「これ以上できない」と感じた。
それを私の心が、
「私ばっかり」と表現したのだと思う。
ーー-
頭の中がぐちゃぐちゃだった
そう考えていたら、
中学生の頃のことを思い出した。
部活で友達と喧嘩をして、嫌な気持ちのまま家に帰った。
その日は歯医者の日だった。歯医者は気が重かった。
友達との喧嘩、歯医者。宿題。
いろんなストレスが重なって、
私は歯医者へ行く直前まで、
ただゴロゴロしていた。
それを見た母が、
「勉強しなさい!」と言った。
母から見た私は、
怠けているように見えたのかもしれない。
でもあの時の私は、本当は泣きそうだった。
友達のこと。歯医者のこと。宿題のこと。
いろんなことが重なって、
うまく処理できなくて困っていた。
そこへ、
「勉強しなさい」と言われて、
追い打ちをかけられたような気がした。
でも、どこから話せばいいかわからなかった。
歯医者に行く時間も迫っていた。
こんなことで動けなくなっている自分も嫌だった。
言葉にならない嫌な気持ち。自分を責める気持ち。
苦いような、酸っぱいような気持ち。
心の中はいっぱいだった。
そして「お母さんはわかってくれない」と思った。
ーーー
できないわけじゃない
子どもたちは、もとから「できない」わけじゃない。
友達とのトラブル、宿題、親に怒られたこと。
着たい服が見つからないこと。とか
いくつかストレスが重なった時、
ヒューズが飛んだように
何もしたくなくなることがある。
学校へ行きたくなくなることもある。
誰にも会いたくなくなることもある。
本当はできる力があるのだけれど
抱えているものが大きすぎる。
だから、
「できない」「誰かやって」という気持ちになる。
大人になった私も同じだった。
「私ばっかり」と思う時、本当は、
ストレスを抱えている私をわかってほしい。
いつも頑張っている私をわかってほしい。
と思っていた。
私が言いたかったのは、
「私ばっかり」じゃなくて、
「わかってよ」だったのかもしれない。
だから私は、
自分で自分をわかってあげることにした。
朝からやったことを数えてみた。
掃除して。洗濯して。子どものことをやって。
確かにいろいろやっていた。
でも数えてみたら、思ったより少なかった。笑
不思議だった。
わかってもらえたら、「もっとできるかも」と思えた。
「頑張りなさい」は要らないのかもしれない。
人は、
自分の気持ちをわかってもらえると元気になる。
誰かにわかってもらうことも嬉しいけれど、
一番力になるのは、自分が自分をわかってあげることだと感じています。

